2013年01月22日
「歳を重ねるってどういうこと」高齢者擬似体験研修会終了しました!
1月19日土曜日小樽市ボランティア・市民活動センターでは、「歳を重ねるってどういうこと」高齢者擬似体験研修会を小樽市総合福祉センターで開催いたしました。
今回は、社会福祉法人栄和会 事務局長・総合施設長である瀬戸雅嗣氏を講師に迎え、 高齢化が進む小樽で、歳を重ねることで変わってくること、新しい発見、あじわい、楽しいこと、淋しいことなど高齢者擬似体験をとおして、10名の方が高齢者の理解を深めました。
瀬戸先生による講義の中では、実際に体験できることとできないことについての話がありました。体験できることとして今回の高齢者擬似体験や、アイマスクによる視覚障がい体験、車椅子による移動体験があります。一方で、認知症高齢者の世界を感じることはなかなかできません。
普段今の時間はどこにいるのか思い浮かべ、突然目を開けると見知らぬ所にいたとしたら、あなたはどう思い、どのような行動をとりますか?という質問に、参加者からは、「家に帰りたくなる」「叫びたくなる」「落ちつかなくなる」などの意見がありました。この思いが認知症の方が感じている世界なんですよ、というお話でした。
あなたはどう感じますか?
このような体験も含め、楽しく理解できる講義でした。
その後、実際に片麻痺に近い高齢者擬似体験を行いました。高齢者擬似体験とは、利き手利き足にサポーターと重りをつけ、皮膚感覚を鈍くする手袋、視野を狭くする専用ゴーグル、聞こえずらい状況にする耳栓を装着します。また、前かがみにするための重りを入れたベストを着用して行動します。
今回は、小樽市総合福祉センター内を二人一組のペアになっていただき、普段何気なく使っている電話やコピー機を使うこと、トイレ、ソファからの立ち上がり、階段昇降や箸での豆つかみ、新聞めくりなどの体験をしていただきました。
体験終了後の話し合いでは、
○前回より動きづらく視野が狭く感じ、
「見えない」ことが怖く感じた。
○擬似体験のような身体にはなりたくない
と感じ、健康管理に気をつけ、予防の
大切さを感じた。
○いずれは擬似体験のような身体になっていくことを考えると不自由さを
感じる。
○横に元気な人がいてくれる大切さを感じ、自分自身よりも横で
見守っている人の方が大変ではないかと感じた。
○電車の乗り降りを擬似体験のような身体で行うことを恐怖に感じ、
高齢者が閉じこもりがちになってしまうことも仕方がないのかなと感じた。
○自宅がバリアフリーではなく、高齢になり、擬似体験のような身体に
なったときにどうやって生活をしていけばいいのか恐怖がよぎった。
○足腰が動く間に体力をつけて、なるべく歩かなければいけないと思った。
運動している高齢者としていない高齢者には差が出てくると思う。
運動をしていない高齢者は、何をするにしても面倒くさがってしまう部分
があると感じるので、自分自身も気をつけていきたい。
○雪道で足が不自由そうな方に声をかけても「一人でできます」と言われ
てしまったことがあるが、しつこくではなく伝え方を工夫していきたい。
○本人はできるとおもっていてもできないことがあったり、どこまで関わって
いくべきか迷うことがある。
○擬似体験をする人が増える、体験した人の話を聞く人、機会が増える
ことがあると意識が高まっていくのではないか。
○自分自身も助けてもらったときにありがたいと感じられ声をかけてくれる
人の優しさを受け止められる人になりたい。
○同じ障がいの人がいないということは頭ではわかっているが、擬似体験を
することで理解が深まると思う。
○「ありがとう」と喜んでもらえた経験があるとこれからも続けていきたいと
感じられるのではないか。
などの感想、意見がありました。みなさんとても真剣に取組んでいただきました。
小樽市ボランティア・市民活動センターでは、小樽市内の学校、企業、地域での研修会(ボランティア活動について、車椅子体験、視覚障がいや高齢者擬似体験、DIG研修会、クロスロード研修会、レスキューキッチンを使用した炊き出し訓練など)への協力、また、各体験セットの貸出しをしてます。ご興味をお持ちの方は、下記までご相談ください。
(お問い合わせ) 小樽市ボランティア・市民活動センター
047-0033 小樽市富岡1−5−10
小樽市総合福祉センター 4階
TEL:0134−33−5299
FAX:0134−32−5641
Eメール:ovcac@otaru-shakyo.jp